【CCの基礎#3】コンタクトセンター自動化のゆくえ

cc#3thumnail.jpg


今回はコンタクトセンターの自動化についてのお話です。

ジェネレーティブAIの活用により進むコンタクトセンターの自動化

コンタクトセンターもノンボイスの定着やAIの台頭により、対応の自動化が進んでいます。ChatGPTを始めとするジェネレーティブAIを活用し始めたセンターも登場し始めました。

2023年前半時点ではジェネレーティブAIは完全な回答を得られないため、FAQ候補の作成、研修用データの作成、テスト結果のフィードバックなど利用方法は限定されますが、特にスーパーバイザーに関していえば、明らかに今までの工数を削減することに貢献できています。今後も回答精度やデータのパーソナライズ化が進むことで、より自動化の流れは進むでしょう。

またセンター自動化が進むことで問い合わせに対する回答スピードがあがる、リピートオーダーが自動で完結するなど利用者/提供側双方に利点が生まれます。セキュリティおよび自動化を悪用するケースに注意する必要はありますが、単純な業務から少しずつ複雑な問い合わせ対応もできるようになるでしょう。

有人対応はなくならない

一方で、利用者からするとオペレータと会話したい場面は少なからず発生しつづけます。自動化が進むのに対し、イレギュラーな事態に関する対応策がない、もしくは見つけられなければ利用者は直接話をしたくなります。

その時、大半の利用者はシステムの対応に不満を抱えたまま話を開始します。最近「セルフレジ」で対応するコンビニやスーパーが増えていますが、決済方法やらポイントやらいろいろ求められた上で正しい決済ができないまま、結局店員を呼ぶ、のと同じ感情ですね。

自動化の範囲および設計が上手くいっていない場合、その割合は増えますし結果有人対応が増える可能性があります。少し前にWebサイトのFAQの内容をそのままチャットボット化したことで、「使えない」ボットを生み出し、その結果として有人対応の問い合わせが増えた、という事例が多くありました。

そして有人対応を開始する時点で不満を持ったまま会話が始まることで、対応時間が延びオペレータのストレスも増加してしまうということになってしまいます。


自動化を運営しながら改善

「量と質の両立」はコンタクトセンターの長年の課題です。その解決策の1つが無人化、自動化である事は疑いのない事実です。ただその使い方を間違えると「質」も「量」も改善されないことになります。

範囲や設計の必要性は前述しましたが、それでも運営を開始すると想定外な問い合わせが発生します。そうした問い合わせ対応を改善するには、コールリーズンを把握し適切なチャネルはスキルのあるオペレータへ誘導する、まさに今までと同じセンター運営に関する施策検討が必要になってくるのです。

バーチャレクスは、最新のITサービスを提供するとともに、コンタクトセンターを運営するクライアントと「伴走」支援することを得意としています。日々刻々と変わるIT技術に関するご相談や、問い合わせ対応に関する業務支援についてご依頼など、ご興味があれば遠慮なくお問い合わせください。

関連記事

【CCの基礎 #1】コンタクトセンターの本質的な役割とは
【CCの基礎 #2】コンタクトセンターシステムについて

vs_toiawase.png

RELATED POSTS