コールセンターの現場をラクに!CRMを軸とした課題解決-第2回未来志向の総合提案を推進へ

コールセンターの現場をラクに!CRMを軸としたソリューション提供

インスピーリは、創業25周年を迎えるバーチャレクスが自社のコールセンター運営経験をもとに開発した、国内でも草分け的なCRMである。マルチチャネルのコンタクト履歴統合管理が可能であり、企業と顧客との関係強化に貢献している。

1回「自社でのシステム開発開始経緯とコンセプト、その優位性」では、開発に至る背景やコンセプトなどを解説した。

今回は、以下3点について考察していきたい。

・どのような課題をもつ企業にCRM導入がおすすめか

・導入後の製品サポートの強み

未来を見据えた今後のソリューション展開

LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を重視する企業向きのCRM

インスピーリは「コールセンターに特化したCRM」であるため、コールセンターやカスタマーサポート、お客様相談室などでは、席数、業種・業態、インバウンド、アウトバウンドに関わらずご利用いただける。業務を円滑に進めるために必要な標準機能は揃っており、外部システム連携の柔軟性もクライアントからの評価が高い。

基幹システムとの情報連携といった難易度の高い要件にも問題なく対応できている。

CRMを導入する以前に、クライアントの課題として最も多いのは「コンタクト手段ごとにバラバラになってしまっている顧客の声を一元管理したい」ということだ。

例えば、クライアントのひとつである某保険代理店様では、多岐にわたるシステム要件に対して、的確かつ具体的に解決方法を説明できたことを評価いただき、長年、ご利用いただいている。

サービス検討時に重視されていたのが、以下2点であった。

・インバウンド・アウトバウンド両業務の顧客情報を一元管理できるか
・お客様に付加価値を提供できるか


 
導入の結果、電話、メール、FAXなどチャネルごとにバラバラになっていた顧客情報の一元管理はもちろん、「全社的な顧客情報基盤」としてシステムを構築したので、都度、部署間調整していたデータの統合作業も解消され、大幅な業務効率化につながった。

昨今、電話やメールのみならず、SNSやチャットなど新しいチャネルでのコンタクト履歴も、しっかり統合管理したいという要望も増えている。業種業態を問わず、顧客との長期的なお付き合い、LTVLife Time Value:顧客生涯価値)を重視されている企業は、特にインスピーリと相性が良いと感じている。

カスタマイズ性の高さとエンジニア力、導入後のサポートの手厚さが強み

インスピーリは十分な標準機能が搭載されているが、もちろん、個別要件に合わせたカスタマイズにも対応している。

当社のエンジニアはコールセンター向けシステムの構築経験が豊富なので、顧客が本当に実現したいことを引き出す力は特筆すべきものがある。要望をそのままを反映するのではなく、真のニーズを発掘し、最適解を提案できる技術力が強みだ。

さらに、導入後は、クライアントを定期訪問、運用状態を把握するように努めている。もし、業務変更があったときには、それに合わせた使い方やカスタマイズを提案することも珍しくない。

操作方法の問い合わせについても、単純に一問一答で返すだけでなく、目的や背景までしっかり深掘りした上で真摯に対応している。バーチャレクスのエンジニア、カスタマーサクセス、カスタマーサポートのスタッフは、長年コールセンター支援業務に携わっているので、クライアントが抱える課題の本質を捉えられる力があるのだ。

ときにはCRMの機能に留まらずコールセンターの運営の相談などもある。現状の機能で解決できる場合は、それを提案し、別途開発が必要になるということであれば、時期や予算に応じた提案を行っている。コールセンターの運営の依頼や、業務の改善の要望がある場合は、別途アウトソーシングサービスやコンサルティングサービスの紹介が可能だ。

バーチャレクス全体で、コールセンター領域に関するトータルサービスを提供している。

 

今後はCRMを軸として、総合課題解決型のソリューション提案を目指す

CRMソフト単体での現場支援の機能やUI、ニーズに合った解決法を提供するということは、引き続き追求していくが、今後は、このCRMを軸に、コンサルティングサービスやアウトソーシングサービスの知見を融合させ、かつ最適な周辺ソリューションを組み合わせた総合課題解決提案を目指している。

このコンセプトを「VXCコンタクトセンター・オーケストレーション」とし、確立させたい考えだ。

図:バーチャレクスのコンタクトセンター・オーケストレーション

callcenter_orchestration.png

今はやはりデータが重要という時代だ。コールセンターは、顧客の生の声が届く、データの宝庫である。クラウドで基盤を構築し、様々なチャネルからのコンタクト履歴を取り込むことはもちろん、音声認識や、通話記録、感情分析などの各種データも取り込み、現場からのニーズが高まるレポート機能や分析機能を更に強化していく予定だ。

例えば、分析情報を活用することで、混雑時に顧客ニーズに応じた最適なコンタクトチャネルを案内することも可能だ。(「お待たせしない顧客対応」で変わるコンタクトセンター体験」の記事を参照)このような試みは、対応するスタッフの業務も軽減し、かつ顧客側も「長く待たされる」という不満から解消され、一石二鳥の効果があると考えられる。

また、生成AIなどの最新テクノロジー活用も重要なポイントだと考えている。

バーチャレクスでは20244月に、ChatGPT等の生成AI技術と、BPOのサービス組み合わせた、次世代のコンタクトセンターサービスの提供を開始した。

カスタマーサポートの領域でもノンボイスの定着やAIの台頭により、対応の自動化が進んでいる。一般的に、生成AIは完全な回答を得られないため、コールセンターでの活用はFAQ候補の作成、研修用データの作成、テスト結果のフィードバックなどへの利用に、限定されている状態である。

主な理由としては以下が考えられる。

・生成AIが作成する回答は完全でないがゆえに、顧客フロントとしては安全に利用できない
・電話対応においては、音声認識と要約処理を必要とするため、リアルタイム性・投資規模の観点から導入が困難
・AIの活用によって現行の運営規模の縮小のリスクがあるため、センター運営をアウトソースしている場合、なかなか現場からの積極的な移行提案が出にくい など。


しかし、その活用を最大化することにより、センター現場では、作業工数削減が期待でき、また、顧客にとっては、問い合わせに対する回答スピードが迅速になる、リピートオーダーが自動で完結するなど、サービス利用者/提供側双方に利点が生まれる。

人とテクノロジーの組み合わせにより、これまで単純な業務に限られていた生成AI活用の仕方から、ハルシネーションのリスクを回避しつつ、少しずつ複雑な問い合わせ対応もできるように成長させていくことができるだろう。

日本社会は今、少子高齢化により、採用難や人材不足の問題が深刻化し、更に働き方改革推進のため、多くの企業がその解決策のひとつとしてDX化に活路を見出している。もちろん、コンタクトセンター領域も例外ではない。

バーチャレクスでは、「コンサルティング」「テクノロジー」「アウトソーシング」という3つのコアスキルを結集し、クライアントとともに、多くの課題に向き合ってきた。

これからも上流からシステム導入、そして現場運営まで一気通貫に、さまざまな角度からコンタクトセンター領域の課題解決を支援し、クライアントから頼られる存在であり続けたい。



バーチャレクスでは、コンタクトセンター、カスタマーサポート向けのITソリューションのほか、CXDX支援、AIや自動化支援、アウトソーシングなど幅広いサービスの提供を行っております。何かお困りのことがあれば、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

RELATED POSTS