コールセンター業界の「情報収集格差」!一部の企業で進むAmazon Connect活用に「満足」8割以上

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~クラウドコンタクトセンターシステムに関する実態調査結果公開~

近年の働き方改革やコロナ禍による在宅勤務の拡大、またテクノロジーの進化や企業のDX推進など様々な要因のもと、コールセンターを取り巻く環境は近年急速に変化しています。これまでオンプレミスの電話基盤を中心に組み立てられていたコールセンターの仕組みも、顧客接点の多様化が進んだことで先々を見据えた拡張性や柔軟性が求められるようになり、対応を検討する企業も増えてきています。そんな中、ここ数年でコールセンター業界でも「クラウドシフト」が進んでいます。変化のスピードが早まっている現状の中でコールセンターの「拡張性」「柔軟性」を重視した際、「コンタクトセンターのシステムをクラウド化する」という選択肢は検討必須となっているのではないでしょうか。今回は、クラウドコンタクトセンターシステムの世界的プラットフォームである「Amazon Connect(アマゾンコネクト)」(*1)についての調査を行いました。


アメリカからやってきたクラウドコールセンターシステムの黒船、日本ではまだ認知度1割強

コールセンター事業運営に関わっており決裁権を持つ人4,916人を対象に、AWS(*2)が提供するクラウドコンタクトセンターシステム「Amazon Connect」を知っているかどうかを尋ねたところ、「知っている」と答えたのは13.3%、約6割の人が「知らない」と回答しました。27.3%の人は「名前を聞いたことはある」レベルにとどまっており、コールセンター事業に関わっている人たちの中において、その認知度はまだ低い状態であるようです。さらにAmazon Connectを知っていると答えた652人に対して、導入をしているか、または導入を検討したことがあるかどうかを聞いたところ、半数以上がすでに導入している、または導入を検討したことがある、という結果になりました。今回の対象者全体からみると、Amazon Connectの導入を検討したことがある人はわずか6.7%となっており、変化の波が押し寄せているコールセンター業界において、グローバルレベルでの情報収集から導入・検討まで進んでいる企業が少ない割合ながらもある一方、多くの業界内決裁者であってもその情報にすら触れていない企業との、大きなキャズムが生まれていることが浮き彫りになりました。定期的に情報収集をしているというより、自社内でシステムの検討/見直しが必要になってはじめて、新しい情報を能動的に取りに行く(行かざるを得ない)というのが現状なのかもしれません。

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決め手は「クラウド」、時代の流れ反映

次に、Amazon Connectをすでに導入している、または導入を検討したことがあると答えた300人に導入・検討状況を聞いたところ、45.7%が現在導入している、48.3%が現在導入を検討中と回答しました。

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導入(または前向きな導入検討)している290人に対して、その決め手となった項目を聞いてみると66.9%が「クラウドサービスである」ことを挙げており、時代の流れに合わせた変化に対応していくための「拡張性」「柔軟性」を求める企業が多いということが推察されます。

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導入の進め方としては「POCをベンダーと協力しながら実施」していると答えた人が37.2%、また「POCを自社で実施(23.1%)」、「POCをベンダーに依頼(19.7%)」と、多数の人がPOCを実施(または実施予定)していることがわかります。自社で実施が困難な場合でも、外部に依頼して進めるケースも多いようです。

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導入規模については51席~200席がボリュームゾーンでありつつ、席数が少なめである企業の方が、より導入(または導入検討)が進んでいることがわかります。

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海外クラウドサービスがゆえの不便点がありつつも満足度は概ね良好

 

さらにAmazon Connectの不満・不便に思うところについてところ聞いてみたところ、「価格が高い(24.5%)*」、「使い勝手が悪い(21.7%)」、「コンタクトセンターとして必要な機能が不足している(21.4%)」、「電話番号が移行できない(20.0%)」といった項目が挙げられました。日本人にとって海外クラウドサービスがUI、UXの面で使いづらい、いわゆる「かゆいところに届かない」と感じるケースはよくあることでしょう。機能についてはひとつの製品/サービスに1から10までを求めるのではなく、その拡張性を生かして外部サービスをうまく連携させることで、より快適な環境が構築できる可能性は十分にあることが考えられます。この質問項目においては「不便・不満は特にない」と答えた人が26.6%と一番多い結果となり、Amazon Connectの性能・機能においては十分な評価が得られていることがわかります。(*2023年4月にフリーダイヤルの価格改定で46%値下げ)

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最後に、Amazon Connectを既に導入済み/過去に導入していたことがあった人145人に対して、その利用満足度を尋ねたところ、実に81.4%が「満足している」と回答しており、Amazon Connectを活用した企業のコールセンターシステム改革が良い方向に進んでいることが推察される結果となりました。

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足りない機能は補完できる、使い勝手はカスタマイズ可能

本調査でも不満として上がってきた「使い勝手」「機能不足」については、バーチャレクスが開発・提供する「Connectrek(コネクトレック)」で課題解消を支援することが可能です。ConnectrekはAWS基盤活用のコールセンターシステムクラウドサービスで、ソフトフォン機能やチャットソリューションなど、コンタクトセンターの現場目線で開発した機能をAmazon Connectに組み合わせて使用することができます。詳しくはConnectrekサービスサイトをご覧ください。

 

また、バーチャレクスではAmazon Connect導入支援サービスも提供しています。Amazon Connectを利用するために必要なシステム設定や構築作業および利用者向けトレーニングやQA対応等、企業様の必要に応じたサポートが可能です。


(*1)Amazon Connect(アマゾンコネクト):
Amazon Connect(アマゾン コネクト)とは、AWS(Amazon Web Services / アマゾンウェブサービス)が提供する、セルフサービスで構築が可能なクラウド型コンタクトセンターソリューションです。低コスト・短期間で導入でき、オペレーター-や作業スタッフの業務を効率化、コールセンターやコンタクトセンター、カスタマーサポートセンター運営の簡素化を可能にします。 

(*2)AWS:
AWSとはアマゾン ウェブ サービスの略称であり、世界で最も包括的で広く採用されているクラウドプラットフォームです。AWSパートナーネットワーク(APN)はAWSを活用して、顧客向けのソリューションとサービスを構築しているテクノロジーおよびコンサルティング企業向けのグローバルパートナープログラムです。APNは価値あるビジネス、技術、マーケティングのサポートを提供することで、企業のAWSサービス構築、マーケティング、販売を支援します。バーチャレクスは以下の認定資格を保有しています。



【調査実施概要】
「クラウドコンタクトセンターシステムに関する調査」
・調査方法  :インターネットアンケート
・調査実施期間:2023年4月6日~2023年4月7日
・対象地域  :全国
・対象者   :コールセンター事業関連職で決裁権を持つ20歳から 69歳の男女4,916人

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