コールセンターマルチツール化による思わぬ落とし穴と解決方法

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日本でも働き方に関する話題が増える昨今、コールセンターの業界における在宅コールセンターやフルリモートコールセンターも一般化しつつある中で、コールセンターシステムのクラウド化が浸透し、リモートを支援するツールの普及も進んできています。その一方でコールセンターの現場で働いているスーパーバイザーやオペレータの業務PCの画面には各種ツールのウィンドウが多数立ち上がっており、ディスプレイ渋滞という新たな問題も発生しています。「サービスや商品を必要な時に必要な分だけ」消費できるサブスクリプションというビジネスモデルが、コールセンターで使用するツールにも広がってきたことが、上記の課題を引き起こすひとつの要因にもなっているとも言えます。複数ツールを使用するということは各種ツールの操作を覚える必要があるため、オペレータへの運用負荷がかかり、その結果作業効率が落ちたり、
オペレータの離職に繋がったりと、人材が定着しない事態にも陥ってしまうことなります。

顧客満足度の向上や、運営効率化を目的としているはずの便利なツールたちが、なぜこのような事態を引き起こしてしまうのでしょうか。以下に、具体的な課題と解決策をまとめました。


● 「複数ウィンドウが開いていて画面が煩雑で使いにくい」

→ 問い合わせ時に必要な情報を一画面に集約することが望ましい。(CRM×FAQ)。

● 「外部FAQと内部FAQが異なるためナレッジ管理が二重になる」
→ 外部FAQと内部FAQのナレッジは1つのシステムで管理するのが望ましい。多くのセンターでは外内部FAQのメンテナンスに多くの工数を取られ、カスタマーサポートの体制を維持するだけでも大変なのが現状。外部FAQサイトは「作る→使う→分析する→メンテナンスする」というサイクルで管理することで利用率を上げる必要がある。お客様にはお伝えしない内部向けの情報も含まれるケースもあるため一元管理がよい。(CRM×FAQ)

● 「業務の効率化や品質向上のために導入される音声認識を活用したシステムが、オペレータの欲しい回答候補をレコメンドしてくれない」
→ 現時点ではオペレータが会話を解釈し、手動検索との二段構えで対応する。コールセンターではテキスト化で後処理短縮というニーズとFAQの回答候補のレコメンドといったオペレータ支援システムとして期待されて導入されますが、音声認識のテキスト化されたものからではなかなかオペレータの欲しい回答候補をレコメンドしてくれない。昨今ではAI搭載型のFAQやAI連携対応FAQなどもあり、自然文検索が出来るようになってきたが、異なる表現の質問の言い回しをAIが正確に判断するにはもう少し時間が必要とであると言われている。(CRM×FAQ×AI)


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課題解決のためのソリューションイメージ

このように、コールセンター運営の効率化、顧客満足向上には、お客様対応業務の一画面化が望ましいといえます。一画面完結を実現するためには、CRM(顧客管理)システムの選定がカギとなります。個人情報の管理のほか、問い合わせの対応履歴、顧客へのアプローチ履歴など、顧客のあらゆる情報を管理することはもちろん、電話、メール、チャットなどの複数チャネルの対応履歴も一元管理できるとウィンドウの数を一気に減らすことが可能となります。

バーチャレクス・コンサルティングが開発したコールセンターCRMソフト、「inspirX 5(インスピーリ ファイブ)」は、カスタマーサポートやヘルプデスクのオペレーション顧客応対時に、その顧客に紐づく契約などの任意や補足情報を参照・管理することができる「顧客サブモデル」の登録機能が搭載されています。また、画面分割を3列レイアウトに変更することが可能なため、画面左側に顧客情報・補足情報を表示しながら、右側の3列目でFAQなどオペレータ支援系のタブ画面を表示出来ます。この3列目のタブ画面には外部FAQなどの別ツールを埋め込み表示する機能があります。ここで外部FAQと内部FAQの一元管理のできるスカラコミュニケーションズ製の「i-ask(アイアスク)」を埋め込み表示させると、ナレッジを一元管理しながら一画面完結のオペレーションを実現することが可能となります。

さらに株式会社エーアイスクエアの開発した自然言語処理AIエンジン「QuickQA(クイックキューエー)」を「i-ask(アイアスク)」に連携させると検索時のFAQの検出率向上に繋げることが出来ます。


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CRM×FAQ×AIの掛け合わせで業務効率アップに繋がる一画面完結を実現

本記事でご紹介したCRMソフト(inspirX)、FAQツール(i-ask)、AIエンジン(QuickQA)を組み合わせて使うことにより、問い合わせ対応時に必要な情報を一画面に集約、また電話チャネルだけでなくメールの送受信も1システムで対応出来るため、スムーズな顧客応対に繋げることが可能となります。また、外部FAQと内部FAQのナレッジを1つにすることで、複数画面の煩雑さを軽減させるだけでなく、FAQのメンテナンス工数削減にも貢献します。さらに、AIエンジンをFAQと連携させることで検索時のFAQヒット率、またリアルタイム音声認識でFAQサジェスト検索が必要な際のFAQヒット率向上に繋がります。
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進化し続けているコールセンター周辺テクノロジーですが、上手く活用しないとその恩恵を受けられません。業務効率化、顧客満足度向上に繋げるコールセンターシステム環境構築についての課題、お悩みがありましたら、お気軽にバーチャレクスまでお問い合わせください。

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