コロナ渦で加速するCRM領域でのDX化~MAとは?MA導入を検討するポイントや導入ステップなど、全4部構成でご紹介-Vol.2前半
顧客の動向を把握、分析し、売上につなげるための一助として注目を集めているMA(マーケティングオートメーション)。前回「【動画で解説】営業の受注率100%!? 誰でもわかるマーケティングオートメーション Vol.1」では、コロナ禍でMAがなぜ再び重要視されるようになったのか、MAで何ができるのかなど、MAを深く理解して頂けるような内容でした。
今回は、MA導入にあたって必要な準備は何をしなければならないか、主に「ツール選定前に検討すべき項目」についてご紹介していきます。
第1回 MAの説明
第2回 MA導入前の準備(前半)〜ツール選定前に検討すべき項目〜(今回)
第3回 MA導入前の準備(後半)〜導入を始める前に準備するべきもの〜
第4回 MA導入ステップ
MA導入のプロセス
MAツール検討は以下のような手順を追って行うケースが多いです。0.マーケティングの方針確認
マーケティングに関する3カ年、年間の計画において、まず大方針があり、更に定性的・定量的な目標や施策などがあると思います。この方針をベースに次の2.MA運用方針の検討を行いますので、この段階において目標及び現時点の進捗の確認を行います。必要であるとなった場合に次の手順にすすみます。自社のマーケティング(デジタルマーケティング)の方針を検討・確認し、MA導入の可否・要否を判断します。(MA導入が不可または不要である場合には2.以降のプロセスは発生しません)
1. MA運用方針の検討
MA導入の目的や、打ちたい施策など、事前に検討しておくべき項目を明確にします。各ツールには特色があるため、自社方針や施策との適合性を評価・比較する上で必要になります。2. ツール選定軸の明確化
ツール選びで大事にしたいポイントを明確にし、提示します。具体的であるほど4.で自社への適合性が高い製品を選定しやすく、ベンダー(*)への相談もしやすいです。3. ツールベンダーの決定
ツールを選定します。併せて、ツール導入・運用の支援をし、伴走するベンダーを選定します。ベンダーがツールより先に決定する場合もあります。4. 導入前の準備/導入
MAツールに取り込むデータの準備や、人と工数の確保(体制構築)など、必要な準備を行い、ツールを導入します。今回の動画の内容と合わせて、0.マーケティングの方針確認、1. MA運用方針の検討、2.ツール選定軸の明確化まで、もう少し詳しく解説いたします。
マーケティングの方針確認について
マーケティングに関する3カ年、年間の計画において、まず大方針があり、更に定性的・定量的な目標や施策などがあると思います。この方針をベースに次のMA運用方針の検討を行いますので、この段階において目標及び現時点の進捗の確認を行います。必要であるとなった場合に次の手順にすすみます。MA運用方針の検討
さて、次にどのような検討を行えば良いのでしょうか?大きく分けるとMA導入の目的、MA施策と顧客の購買プロセス設計、運用開始時期と想定運用期間、運用体制と業務フロー、運用するロケーション、コスト/予算の6つになります。MA導入の目的
MAを導入することが目的ではないはずです。このツールを使って何がしたいのか、明確にしておく必要があります。マーケティングに携わる方の多くは、何らかの定量的な目標を年間ベース、4半期ベースなどで設定し、この数値を達成するに足るマーケティングアクティビティをお考えの方が多いと思います。ベンダーにどこまで伝えるかもあるかと思いますが、一般的には、"何がしたいか"は、売上増加か社内工数削減になることが多いので、例えば、売上アップなら、いつまでにどの程度アップしたいのかをなるべく明確にすることが大事です。ここがブレると自社の目的にあったMAを選定できなくなることや、場合によっては、社内決裁が通らないことも考えられます。
MA施策と顧客の購買プロセス設計
目的達成のためにMAを使ってどのようなことがしたいのか施策をイメージする必要があります。MAを使った場合の、現状に対して改善したい点、できたらよいなとおもうことを整理しましょう。例えば、休眠顧客向けにメールを月次で配信し、結果をレポート報告するなどです。施策を考える上で顧客が購買に至るまでの行動や意思決定をするのかプロセスについても検討が必要になります。例えば、上記施策実施後に顧客がURLをクリックしたら、予めセットしておいた次のアクションを促すメール配信を行う、URLをクリックしなかったら今後はもうアプローチしないといったことを検討しておきます。明確になっていなくても良いので、どのような顧客層にどんな配信をしたいのかくらいは考えておかないと、ツールがマッチするのか比較・検討ができません。
このような視点から何がしたいのかをベンダーに伝えられるようにしておきましょう。こうすることでベンダーから実施可否や実現方法についての具体的なアドバイスを受けることができます。
経験値がなくイメージしづらいという場合は、目標だけはセットしておいて、後は社内の関係部署に対し、どのような施策を試せば良さそうかヒアリングをおこなうなどしたうえで、ベンダーに相談するということも有効かもしれません。または、この段階からベンダーに入ってもらうということも考えられます。
運用開始時期と想定運用期間
予算確定時期を考慮して、ここから逆算して導入を検討する必要があります。せっかく検討しても決算期を逃すと、導入開始が半年後、一年後になってしまうなんてことにもなりかねません。社内で導入時期を検討しておく方がスムーズです。当然、期日が明確な方がベンダー側のサポートも得やすくなります。ですが、過去に社内に実施例がなく、はじめて実施を提案するような場合には、予め費用・実現できること・効果・スケジュールなどをベンダー各社にヒアリングした上で、社内での優先度を検討することも良いかもしれません。このような場合でも、少なくとも導入の目的と導入後のMA施策及びプロセスだけでも整理の上、ベンダーに相談することをお勧めします。
運用体制と業務フロー
MAは担当者の工数を使います。中途半端な運用になると途中で軌道にのらず解約することになってしまうため、体制・工数・フローを固めておくことが重要です。使ったことのないツールの工数や難易度はいきなりイメージできないかもしれませんので、その場合には、MAで適用したい業務(もしくはその標準的な業務)に対して、ベンダーに工数を見積もってもらう場合もあります。この工数見積と作業が決まってくると、その作業の難易度と作業量に応じて誰がどのように推進するのかも決めやすくなるかと思います。運用するロケーション
ロケーションとは、自社での運用部署・端末・オフィスのことを指しています。自社運用に耐えうるのかセキュリティやスペックについて相談をします。コスト/予算
一般的には、MAのコストは、基本使用料と従量課金の場合やユーザー数による課金の場合などがあります。また、場合によってサポート・導入支援、保守費用、拡張費用などを見積もる必要があります。年間予算と既存コストをベースに、MAにどれだけコストを捻出できるのかを明確にしておきましょう。過去実績から自社の"MA導入の目的"と"MA施策と顧客の購買プロセス設計"をベースにコスト内で全て収まるのか、収まらないならどこまでとすべきかなどを決めるモノサシとなります。ツール選定軸の明確化
ツール選定軸1:施策の実現性
データを取り込み・情報配信・結果分析・次の販促施策の企画に対して、どれだけわかりやすくかつ、要件に適合した形で実現できるかが基準となります。実現できないことの内容にもよりますが、あった場合に、簡単に追加開発で可能なのか、マニュアル作業で代替できるのかなどについてもコストや手間などの観点から検討します。
ツール選定軸2:UIの使いやすさ
担当者が画面を見て使いやすいかどうかの基準です。中には画面で表示される表記が英語対応だけしかできないものもあったりしますので、表示言語(日本語/英語/その他)や要求されるITリテラシー、見ていて操作していて使いやすいかを基準にして検討します。ツール選定軸3:セキュリティ性
顧客の担当者名などの個人情報を扱うツールなので、権限・閲覧設定、公的機関の認証を得ているか、自社のセキュリティ基準に適合しているかについて検討の際には重要になります。ツール選定軸4:サポートの手厚さ
導入後からが勝負と考えると、使い方などのレクチャー・設定支援・更に効果をだすための提案などについてどれくらいベンダー側からサポートを受けられるかも大事な要素です。この選定軸は、人によるサポート以外にも、QAやマニュアル、動画によるレクチャー、ユーザーコミュニティ、及びサポートに対する数量(回数・時間・期間など)なども含めて考えることもできます。いかがでしたでしょうか。選定軸の検討ポイントはまだまだたくさんあります。更に詳しく知りたい方は、弊社のMA導入についての資料をご活用ください。
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