そのタブレット導入待った!導入前に注意すべき4つのポイント

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前回の「CRMにおけるタブレット導入のメリット」では、CRMにタブレットを導入するメリットに触れましたが、本記事では実際の導入に際して注意すべき点について、各社の導入事例を交えながら取り上げたいと思います。

ポイント1 タブレット導入は「手段」でしかない

タブレットの導入はあくまで「手段」であり、最も重要なことは「その手段を用いて何の問題、課題を解決したいのか」ということです。

タブレットを前提条件とせず、自社の課題を整理し、その解決のためには何が必要なのかをまず検討しましょう。その際、目指す姿と現状のギャップを埋める解決策としてタブレットが選ばれた場合にのみ、タブレットの導入を検討しましょう。

また、情報システム部や経営企画部門などが主となり、営業現場などにおけるタブレット導入を検討するような場合は、現場の意向を確認すると共に、導入後にどうあって欲しいのか、そのイメージを共有しましょう。トレンドやベンダの言うがまま、流行りに合わせてタブレットを導入しても、実際に利用する現場と認識のすり合わせが出来ていないと、導入後に使われないといった問題に発展してしまいます。

少々特異な例として、三城ホールディングスのように「先にタブレットを導入」してしまってから、それを最大限活用できるよう、エバンジェリストを養成したり、タブレット活用に適したCRMシステムを構築した事例もあります。

こうした大きなコミットメントによって成功に向かっている企業もあるのは事実です。しかしながら、やはり「タブレットの導入」は手段でしかありませんので、今後どういった顧客戦略を取っていきたいのか、といったビジョンを定めた上で判断すべきことに違いはありません。

ポイント2 目的、用途に見合ったスペックの機種を選ぶ

直面している課題を解決できる手段がタブレットの導入だと決まった場合、導入前に見定めておく必要があるのが、タブレットのスペック、機種です。

長崎を拠点とする十八銀行はタブレット導入に際して、以下のような要件を抽出した上で、機器を選定しました。

  • 渉外活動に適した画面サイズ/重さ
  • バッテリーの稼動時間
  • 複数帯域の受信可否
  • 認証システムとの接続
  • 行内システムとの親和性(同じOSか)
  • 将来的な活用拡大を見据えた可用性のあるスペック

これらはシステム構築の際、サーバ等を選定する際の要件にも近しいものがありますが、タブレット特有の条件や利用者、利用シーン(営業社員が出先で顧客データの登録/参照)を考慮し、選定に臨んだとのことです。

ポイント3 用途に応じたセキュリティ対策の実施

タブレットからアクセスするということは、社外から社内のデータにアクセスすることになります。これは便利な反面、もちろん情報漏えいなどのリスクも伴います。

ウイルス感染や端末紛失などによるデータの流出を防ぐための十分なセキュリティ対策を講じましょう。例えば社外で利用する可能性のある社員へ支給するに当たっては、

  • シンクライアント環境の構築
  • VPN、MDMソリューションの利用
  • 端末への生体/ID/SIM認証システム適用

など、セキュリティを盤石なものにしておくことが望ましいでしょう。

そういった点で、ふくおかフィナンシャルグループの導入事例は、強固なセキュリティ基盤を構築した良い例と言えるでしょう。

ポイント4 試験導入とフィードバックを重ね、徐々に展開していく

理想的なタブレット導入プロセスは、

  1. 一部の組織、チームで試験的に導入
  2. 機能の過不足や課題のフィードバックを受け、改修
  3. 段階的に利用を拡大

といった、ステップを踏むことが望ましいと考えます。最初から全社一斉展開も聞こえは良いですが、最も重要なことは「導入後に活用されること」、「当初目的通りの導入効果を得られること」にあります。せっかく導入したのに使われなくなる、逆に業務が煩雑になるなどのネガティブな問題ばかりになってしまうと、多額の投資が無駄になってしまいます。

アサヒビールの場合は、まず社員3人の試験利用から始め、利用状況の報告をもとに順次展開の意思決定をし、3年後には飲食店向け営業担当の7割が活用するまでに至りました。

ベンダからは恐らく、一挙導入を薦める提案が来るでしょう。(その方が大きな売上に繋がりますし。)しかしながら本当にそのように進めて良いのか、上述のようなリスクはないのかを十分に検討した上で判断することをお薦めします。

まとめ

タブレット導入で注意すべきポイントをまとめると、

  1. タブレット導入は「手段」でしかない
  2. 目的、用途に見合ったスペックの機種を選ぶ
  3. 用途に応じたセキュリティ対策の実施
  4. 試験導入とフィードバックを重ね、徐々に展開していく

となります。

補足ではありますが、企業がタブレット活用を開始する際にはBYOD(社員が自分の端末を業務に利用すること)への対応も検討する必要がある場合もあります(参考:ITR調査レポート)。メリット/デメリットを考慮し慎重に判断しましょう。

導入で気をつけるべきことはあるものの、タブレットを活用することで得られるメリットも多くあることは事実です。明確な導入目的と、導入後の活用の姿を確固たるものとし、投資効果を得られるよう取組みましょう。

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