「顧客体験の最適化」を実現するために解決すべき課題

bsERRYnosutarugic-741276-edited.jpgDeloitteが企業300社を対象に実施した「2015 Global Contact Center Survey」の中で、顧客体験(カスタマーエクスペリエンス)を重要視する意識の高まりに伴い、企業の経営戦略においてコンタクトセンターがより重要視される傾向にあると述べられていました。

顧客体験を追求することが競合との差別化に繋がる」と回答する企業の割合が年々増えており、同調査に回答した企業の96%が事業拡大と顧客満足の追求のために、ここ数年の間にコンタクトセンターの機能を拡張していると回答しています。

事業の成長やテクノロジーの発展に伴ってビジネス環境が目まぐるしく変化するなか、顧客接点をどのように構築していくのか、そしてそれを誰が中心となって推し進めていくのかなど、企業の挑戦は続きます。

顧客戦略を実行レベルに落とし込む

顧客体験の最適化は「さあ始めよう!」と、一朝一夕で出来ることでありません。

  • 自社のお客様は誰なのか?
  • お客様にどのような体験、感動を提供したいのか?
  • 現状自社とお客様の接点はどこにあるのか。また、どこに「あるべき」なのか?
  • 各接点の役割は何か。どういった順序、頻度でお客様は企業と接するのか?
  • 各接点では誰がお客様と接するのか。より良い体験を提供するためには『どういう状態』でお客様と接する必要があるのか(例えば「名前を伺えば過去の購入履歴が分かる」など)?
  • 目標、方針を達成する為に、いま何が足りてる/足りていないのか?

など、戦略や方針を策定した上で現状を把握、理想とのギャップを明確化し、実現したい絵姿への課題を洗い出し、解決に向けて実行に移していく必要があります。

チャネル間、システム間の連携強化

以前別の記事「カスタマーサービスの「セルフサービス化」、「ノンボイス化」が企業にもたらす影響」でも「消費者の多くがセルフサービス化を好む」などの調査結果を紹介しましたが、消費者や顧客は、自分の好きな時間、場所、手段で企業と連絡したい、または自分自身で問題などを解決したいと考えています。

これは問合せフォーム、電話、メールなどをそれぞれ用意(マルチチャネル化)するだけではありません。カスタマーエクスペリエンスを意識する場合、各チャネルの連携を意識する必要があり、それはオペレータ間など人レベルでの連携だけでなく、システム間での連携も重要になります。

「どのチャネルでも同じように対応してもらえる」、「自分が興味のある新商品情報が届く」といった顧客体験を実現したいのなら、いつ、どのチャネルで、どんなコミュニケーションを取ったのか、システム間でデータレベルでの連携が必要になります。

冒頭で紹介したDeloitteの調査によれば、

  • 70%以上の企業がWeb(セルフサービス)やメール、モバイルの利用や問合せが増加と回答
  • 50%以上の企業がSMS、Webチャット、Eメール経由の問合せが今後増加すると予想
  • 30%以上の企業がチャネル間の連携(人、システムなど)に全く取組んでいないと回答(一部だけ連携と回答が50%)

となっており、新たなチャネルからの問合せは増加傾向にあるが、カスタマーエクスペリエンスなどを意識したチャネル間での連携はまだまだ未実施、未完了の状態であることが分かります。

各システムの仕様なども多少関係するかもしれませんが、バラバラな運営構造(ソーシャルメディアはマーケティング部門、電話、メール問合せはコンタクトセンターなど)も、このような対応の遅れが起きる要因の1つでしょう。

顧客体験を統轄するリーダーの存在

昨今はSaaS型のソリューションが増えたことで、ツール間でのAPI連携が可能となり、システムレベルではチャネル、システム連携を可能とする環境が整いつつあります。

しかし、現在企業が優先して対処すべき課題は、前述のバラバラな運営構造の解消でしょう。解決するためには、各種チャネル担当部門を横断して取り纏め、顧客体験の実現に責任を持つリーダー(Chief Experience Officer、CXOなどとも呼ばれます)を決め、戦略を実行に移していく環境を整備することが重要になるでしょう。

今後数年間の間に技術は更なる発展を遂げ、それらを使いこなすことでより効率的に顧客体験を最適化できるようになるかもしれません。そのような状態を実現するために、戦略、戦術を描き、現場を主導することが出来るリーダーを決め、環境整備を進めていきましょう。

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