【導入事例】紙の相談カードとExcelの二重管理をCRMで一元化/飲料メーカーグループ販売会社

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問い合わせや顧客情報といった重要な情報を、紙やExcelで管理している企業は依然として多いようです。

「その場ではやり取りが完結しても、後から検索できない」
「集計に毎日時間を取られる」
「担当者の記憶に頼ってしまう」

コンタクトセンターには日々さまざまな情報が寄せられます。紙ベースの管理体制では、情報量が増えるほどに、これらの課題が深刻化していきます。

こうした課題を解消するためにはCRMの活用が有効です。今回ご紹介する事例では、紙の相談カードとExcelの併用による管理体制をCRMソフト導入することで一元化し、日次集計の廃止やペーパーレス化など、目に見える業務改善を実現しています。

1. CRM導入前の課題:紙の相談カードとExcelの併用が限界に

T社は、大手飲料メーカーグループの一員として、首都圏エリアで各種飲料や化粧品などの販売を手掛けている企業です。同社にはお客さま相談センターが設置されており、主に飲料宅配の利用者からの問い合わせに対応しています。問い合わせ内容は配達依頼やクレームなど多岐にわたり、1日あたり約50件に達します。顧客は比較的年齢層が高く、電話による問い合わせが中心です。

3~4名体制という限られた人員で日々の問い合わせを処理することの負担は大きく、さまざまな課題が山積していました。

紙の相談カードとExcelの二重管理が業務を圧迫

T社のお客さま相談センターでは、問い合わせを受けるたびに紙の相談カードに手書きで記入し、並行してExcelにも入力していました。過去の案件を調べるには、カードの束やExcelファイルを手動で遡る必要がありました。1日平均50件の問い合わせがあるため、1週間でかなりの数の相談カードが積み上がります。過去の問い合わせを遡るには数日前の案件でも相当の時間を要し、月をまたぐ案件ではさらに困難になります。

紙の相談カードは保管スペースの都合で数か月おきに処分せざるを得ません。さらにExcelにも5~6年分のデータが蓄積されていましたが、検索性は低く実用的とは言い難い状態でした。

顧客情報、コンタクト履歴の共有が「記憶頼み」になっている

紙の相談カードとExcelの併用では、顧客情報やそのコンタクト履歴の共有にも限界がありました。顧客の名前すら共有できていない、過去の応対内容があいまいになるといった問題が常態化していました。

3つの事業所からの問い合わせを集約する負荷が高い

T社のお客さま相談センターには、顧客からの問い合わせに加え、本社経由や各事業所経由でも情報が届きます。3か所から届く情報を紙ベースで集約・管理する負荷は大きく、特に本社経由のクレームは対応難易度が高いにもかかわらず、履歴を迅速に参照できない状態が続いていました。

2. CRM導入後の効果:「ペーパーレス化」と「集計作業の廃止」で業務が一変

T社ではこうした課題を踏まえ、バーチャレクスのCRMVirtualex iXClouZ(以下、アイエックスクラウズ)」の導入を決定しました。

アイエックスクラウズは、本格的なコールセンター向けCRMパッケージである「inspirX(インスピーリ)」をベースとしたサブスクリプション型のCRMクラウドサービスです。

CRMとしての基本機能を、初期費用を抑えつつ短期間で提供開始できる点が強みです。
T社にはアイエックスクラウズ導入後の効果として下記5つをご回答いただきました。

1案件あたりの紙帳票がゼロに

アイエックスクラウズ導入前は、問い合わせ1件につき最大56枚の紙帳票を作成し、FAXで各所に送付していました。保管用の控えを含めると相当な分量で、本社でも確認のために印刷を行っていたため、紙の消費量は膨らみ続けていました。各事業所への連携もFAXとメールに頼っており、「FAXが届いていない」「紙が出てこない」といった確認作業も日常的に発生していました。

導入後はこれらの追加作業がすべて不要になっています。また、各事業所への情報連携もシステム上で完結するため、伝達漏れのリスクが解消されています。

日次集計が不要になり、月次でのバッチ処理に移行

アイエックスクラウズ導入前は、クレームの内容項目(届かない、商品が違う、時間が違うなど)を分類して社内共有・本社報告用に集計する作業を日次で行っていました。この日次作業には1日あたり約1時間を要し、最低でも1名が充てられるため、コア業務である電話応対のリソースを圧迫していました。

3~4名体制のセンターで1名が集計に従事すると、電話を受けられる人員は23名に減ります。問い合わせのピーク時間帯と集計作業が重なれば、応答率の低下に直結します。また、社内会議のたびに途中経過の数字を取りまとめる作業も別途発生していました。

導入後はこの集計作業を「統計分析機能」により月次のバッチ処理に集約、集計から解放された分のリソースを電話応対に充てられるようになり、応対業務に余裕が生まれました。

コストセンターからプロフィットセンターへの転換へ

お客さま相談センターは直接的に収益を生む部門ではありません。このことから「コストセンター」とみなされることも少なくないのが実情です。T社でも同様の状況でしたが、集計作業の削減やペーパーレス化によってコスト削減効果を示すことに成功しました。さらにT社では、CRM導入後に現場アンケートを実施しており、ペーパーレス化や業務の迅速化に対して好意的な反応を確認しています。また、お客さま相談センターと営業部門の連携強化を目的としたアンケートも開始し、現場の声をセンター業務の改善につなげる仕組みも構築しました。

「初めて定量的な成果を証明でき、利益を生み出す可能性を示せた」との声を頂いています。

類似案件のリアルタイム検索で報告精度が向上

アイエックスクラウズ導入後は、重大なクレームが発生した際、過去の類似案件を即座に検索して提示できるようになりました。たとえば販売員の自転車による配達関連のクレームが4月に集中する、自販機のホットとコールドの切り替え時期に問い合わせが増えるといった「季節性の傾向」もデータとして可視化できるようになりました。

さらに、経営層への報告精度にも改善が見られました。お客さま相談センターでは、月次レポートに加え、特異なクレームがあった場合には個別にピックアップして営業・役員に報告しています。

従来の紙資料では「まとまりが悪く読みにくい」という声がありましたが、データ出力による一覧形式に変わったことで閲読率が向上しました。

セルフカスタマイズで組織変更や商品追加にも即応

T社では、組織変更や商品の追加が四半期に一度程度のペースで発生します。アイエックスクラウズのセルフカスタマイズ機能を活用することで、こうした変更への対応を自社のみで完結できる点も評価されています。

また、電話番号や住所からの顧客検索機能も重宝されています。

顧客と案件の紐づけが容易になったことで、担当者間の情報共有がスムーズになり、「あの時の案件」を探す手間が大幅に削減されました。

アイエックスクラウズをベースとしたお客様相談室システムイメージ

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3. 選定のポイント:「CRM特化の価格競争力」と「テスト環境の安心感」

T社にアイエックスクラウズの選定理由としては、以下2点があげられます。

CRMに特化したシンプルさと価格の優位性

T社がアイエックスクラウズを知るきっかけとなったのは、CRM製品比較サイトでした。

CTIにCRMが搭載された高機能な製品も比較対象に入っていましたが、まずはCRMのみを導入の意向であったため、コールセンター業務に特化し、かつシンプル・安価なアイエックスクラウズに注目されました。

CTIとは切り離して導入でき、必要であれば、CTIのみならずさまざまな周辺ソフトとAPI連携可能という柔軟性についても高評価をいただきました。

テスト環境が導入のプレッシャーを緩和

T社のお客さま相談センターでは、本格的なCRMシステムを初めて導入することになりました。紙とExcelで業務を行ってきた部署にとって、新しいシステムへの移行には相当なプレッシャーが伴います。「失敗できない」という緊張感を和らげてくれたのは、導入前テスト環境の提供でした。

アイエックスクラウズでは、導入前にテスト環境が標準で提供され、本番環境に影響を与えずに操作を試すことができます。そのため導入プロジェクトと並行して操作に慣れていただき、スムーズに本番稼働を迎えることができます。

本件については、導入作業自体は約1か月、マニュアル作成も含めた本格運用までは2か月程度でした。

4.まとめ

今回は、大手飲料メーカーグループの販売会社であるT社へのアイエックスクラウズ導入事例を紹介しました。紙ベースの管理体制からCRMへの移行は、ペーパーレス化や集計作業の廃止といった直接的な効率化だけでなく、データに基づく分析や経営層への報告精度の向上など、業務の質そのものを変える効果をもたらしています。

T社からは今後の展望として、「CTI連携による音声対応の効率化」と「属人化の解消に向けたシステム習熟の継続」を挙げていただきました。

弊社としても継続的な支援を通じて、T社の業務改善を支えていく考えです。

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